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ネムリヒメ.
第2章  目覚め.



すると部屋の奥に人影を見つける


気だるそうに棚に寄りかかって タバコを燻らしていた


あ…


そっか…


どのくらい時間が経ったのかはわからないが

さっまでのコトが脳裏によみがえってくる


激しく乱れたシーツと

乱雑に脱ぎ捨てられたバスローブが

それを物語っていた


「…起きた?」


遠くからアタシの様子に気づいた彼が

くわえていたタバコの火を揉み消してこちらへやってくる


洒落た黒いストライプのワイシャツに

上品な光沢のある黒のベストを羽織り

折り目のついた細めのパンツがとても似合っていた


ネクタイはしていないがフォーマルなのにセンスがいい…

それらが彼の顔立ちの整った隙のない風采を一層引き立て、なかなかの着こなしとカッコよさに見とれてしまう



彼はアタシのところへやってくると

フッと柔らかく目を細めた



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