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ネムリヒメ.
第23章 薔薇の刺、棘の鎖.
「またイったの!?」
「ひゃあ、あ…ッ…」
直に触られる悦びを与えられ、一度知ってしまった悦びはアタシを棘の鎖でオトコに縛り付けていく
「かお…ッ…るさ…ぁあッ…」
─もう耐えられない…
ショーツのなかで、ただ表面の蜜をかき回しながら往復して割れ目をなぞる彼の指
もう…今すぐその指をなかに入れて思いきり掻き回してほしくて仕方がなかった
仕方がなくて、呂律も回らず喘ぐことしかできない口で懸命に彼の名を呼んだ
すると、割れ目を往復していた指が、這わされたままで止められる
「言わないの!?」
「…ッ…んん」
オトコの指の存在をリアルに感じ、入り口がヒクヒクと波打つ
「ほら…」
「あっ、あっ…ッ…!!」
そこを指先でつつかれ、ほんの少しだけ浅く入り口付近で指を出し入れされれば、ずぐに迎えに来る絶頂…
「ひ…ッ…!!」
しかし寸前でとめられ、繰り返されるその行為は言葉さえないが、確実にアタシを狂わせ、口から吐かれる次の言葉を促すものであった
アタシは快楽に負けた。
「おね…っが、い…ッ…舐め…て」
今、アタシを満たしてくれるのはこのオトコしかいないんだ…
「あとは…!?」
甘いマスクから向けられる余裕のある艶やかな眼差しにさえ興奮してしまう
「早く…ッ……して」
普段なら考えられないようなことも今なら厭わない
アタシの頭のなかは経験したことのない強烈な快楽によって麻痺している
「ッ…その指で…めちゃくちゃに掻き回して…!!」