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ネムリヒメ.
第23章 薔薇の刺、棘の鎖.
欲しいよ…
余裕のないアタシを尚も煽る郁さんの余裕の瞳
アタシの言葉に笑みを含んだ口元がゆっくりと愉悦に歪むのがわかる
「郁っ、さ…」
欲しい…
「足らない、っの…だか…ら」
「…だから!?」
欲しいの。
我慢なんてできない
アタシが欲しいのはもう、ひとつだけ…
「おね…っい……ッ!!いっぱいに、して…ぇ。奥まで、早く満たしてよぉっっ!!」
自分の言葉に熱い頬がさらに上気した
けれど、恥ずかしさなど快感に麻痺した頭にはひとつもなかった
今のアタシは秘部への刺激ばかりが楽しみでしかなかったのだ
「イイコだね…もう、早くそう言えば良かったのに」
「ッ…!?んああっ、ん!!」
アタシの悲願の叫びに目の前の彼の目がスッと妖美に細められたと思った刹那、一旦蜜のなかから抜かれた指が再び入ってきて奥の方に何かを押し込んで出ていく
そして見せつけるように彼の手のなかから零れ落ちる硝子の小瓶…
「ちゃんと言えたご褒美だよ」
「ふッ…あ、あ!」
な…に…
膣のなかで何かが溶けだすのがわかる
そしてそれは、焼けるような熱さをもたらした
「ッ…やあぁぁぁ!!あ…つい、熱い…よぉっ」
「…ああ、いい反応。でもあんまり溢れさせたらもったいないね」
そんな言葉と同時に、蜜を垂らす秘部の表面を一瞬スライドしてあてがわれるオトコの猛る熱
…息をつく間もなかった
「…もう普通のセックスじゃ満足できないカラダにしてあげる」
「…ッ─────!!」
それから耳に届いたのは、オトコの笑い声とこれまで聞いたことのないような自分の甘い、甘い悲鳴だった