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ネムリヒメ.
第2章  目覚め.



わっ‼?


突然後ろからアタシのカラダは温かいモノに包まれた


そしてそのまま誰かに抱きしめられる


「風邪ひくよ」

「っ…!?」


耳元から聞こえる低い声


突然のことに頭がついていけなかった

胸元をみるとふわふわで真っ白なバスローブがかけられている



「おはよう…よく眠れた!?」


ぇ…

え…!?

ぇえっ‼


耳元で囁く甘い声に心臓がドキンドキンと大きな音をたててはね上がる


慌てて振り替えると そこには…

真っ白なバスローブに身を包んだ男の人が、長い指で濡れた黒髪をかきあげて立っていた

驚くほど綺麗に整った顔立ちに 切れ長の目で艶やかに微笑んでいて

バスローブから覗く引き締まったカラダからフワリと甘いソープの香りがする


前髪から覗く彼の漆黒の瞳に 射抜かれたようにアタシはしばらくそのまま固まってしまった


なに この状況…



朝から大きな音をたてて働き者の心臓


「だ…れ…?」


アタシはポツリと呟いた自分の言葉で我にかえる


目の前の彼は、困惑しているアタシに少し驚いているようだった



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