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あたしに全部見せなさいっ!
第2章 紙とインクに発情中っ!

 平和な平日の昼下がり。お絵かき日和だ!

「……えっと、手首は頭の上で縛ってー……、あ、腹チラも。うーんまだ萌えが足りない……」
「まりね」
「鎖とか……、あーんでもなんかごてごてしちゃうなぁ……」
「ねえ、まりねってば」
「あ、そうだ! 片方乳首ポロリさせちゃえっ」
「もう! この変態まりね! 顔を上げろー!」
「わあっ!」

 昼休み。机の上でガリガリと萌え絵を描いていたあたしは、耳元で大声で名前を呼ばれ、飛び上がった。

「なんだぁ詩織(しおり)かー。びっくりしたよ」

 顔をあげるとそこにいたのは、クラスメイトで仲良しの友達、大崎(おおさき)詩織。

「やーっと気がついた? 何度も呼んだのに、絵を描いてると全然聞こえないんだから、まったくすごい集中力ね。すごいわー」
「……あれ、なんか最後褒められてない?」
「うん褒めてた」

 にかっと笑ってあたしの前の子の席に後ろ向きで座る。右手にはお弁当。
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