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あたしに全部見せなさいっ!
第10章 あたしに全部見せなさいっ!

「……あれ? また、玄関じゃなくて窓からなの?」
「……へへ、こんばんはー」

 この前のように自分の部屋から窓をつたい、柚留の部屋の窓とカーテンを開けると、部屋着に着替えた柚留がベッドにちょこんと座って待っていた。
 多分普通にドアから来ると思っていたらしい柚留は、窓が開いた瞬間ちょっとびっくりしたみたいに目を見開いた。
 だって、一階まで下りてわざわざ外に出てここへ来るより、窓から直接の方が楽なんだもん。

「もう、危ないよー。落ちて怪我したらどうするの?」
「大丈夫大丈夫!」

 あたしは持っていたスケッチブックを、部屋の中にぽいっと放り投げた。それからあたしも、柚留のベッドにダイブする。

「……それ、持ってきたんだね」
「んー、一応ね」

 それ、と口にする柚留の視線の先には、同じみのスケッチブック。
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