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あたしに全部見せなさいっ!
第4章 男の子の体

 あたしから視線を背け、深くうつむく柚留。柔らかい頬を赤く染める。

「……協力してあげたいって思ったの嘘じゃない」

 柚留のくせに、珍しく食い下がってくる。
 いつもすぐに折れて、謝ってくるくせに。

「ふーん。そこまで言うんだ。だったら同意書に書いた通り、なんでもしてくれる? あたしの漫画のために」
「うん、する」
「恥ずかしいことも?」
「……うん」

 一瞬躊躇ってから、こくん、と頷いた。
 言った。今度はちゃんと、柚留本人の口で『なんでもする』っていうのを認めたのだ。
 あたしは純粋な創作意欲に少し意地悪な気持ちが混ざるのを止められなかった。
 柚留を睨むように見つめて、一言。

「だったら、まずは全部脱いで」

 柚留が目を見開く。

「柚留の体スケッチする。着てるもの、今すぐ全部脱いで」
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