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あたしに全部見せなさいっ!
第6章 二十四時間発情中!?

 柚留だからゆずサワー味、ね。捻りがないんじゃっ。
 普通に渡すのかと思いきや、詩織は親指と人差し指で一粒掴んで、顔の前で構えた。
 ちょ、まさかっ。

「いくよーゆずちゃん、ちゃんと口でキャッチしてねっ」
「え、わ、大崎さんっ」

 慌てる柚留をよそに、オレンジ色の実を、高く放(ほう)った。
 グミは弧を描いて、ちょうど柚留の真上に落ちてくる。
 コントロールいいなー! ってそうじゃなくてっ。
 口を開けて構えるも、柚留の口の左端に当たって入らなかった。弾かれたグミをどうにか両手でキャッチする柚留。

「惜しいっ」

 と詩織。

「びっくりした!」

 と柚留。
 詩織は楽しそうに、声をあげて笑った。

「もっかい行くよーっ」
「もう、詩織っ」

 食べ物で遊ぶなっての。
 詩織はまた同じように、絶妙なコントロールでグミを投げる。心の準備をして構えてたらしい柚留は、今度はぱっくりと、口でキャッチした。
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