この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
愛玩寵姫 - Dream Dolls - 茉奈
第4章 ●わたしの声が漏れていく…
「――大丈夫!?」

男を茉奈から引き離して『牡丹』は叫んだが、男は再び、茉奈のほうへ、虚ろな目をして向かってくる。『牡丹』は苦い顔をすると、手にした大き目の化粧ポーチから、何か香水のようなものを取り出し、男に吹き付けた。

――プシュぅッ!

小さな破裂音とともに、わずかな量の液体が男の顔にかかる。
すると男は、荒い息をしたまま、その場に立ち止り、やがて、ゆっくりと壁にもたれかかると、そのままぐったりと、眠り込んでしまった。

(……何…!?今のは…何なの…怖い…!)

ガクガクとひざを震わせながら怯える茉奈に、牡丹はポーチを床にかなぐり捨てて、駆け寄った。化粧ポーチからバサッ、と中身が広がる。

「茉奈ちゃん。大丈夫?」
「……怖かっ…た…」
「…この人は、私がうまく誤魔化しておくから。シャワーを浴びて、部屋に戻ってなさい」
「……今のは…なんなの」
「……。」

牡丹は一瞬口ごもると、無理に笑顔を作るようにして言った。

「…話は後にしましょう。まずはシャワーを浴びて。ね。」
「…う、うん…」
「そうそう、部屋の窓を開けておいてね」
「……う、うん…。」

訳もわからず頷く茉奈。牡丹は、男を廊下に横にして寝かせ、何やら小細工を始めたようだ。その時、部屋に戻ろうとした茉奈の視線の先に、散らばったポーチの中身が目に入った。

―― 蘇我製薬 サイエンス2部 春日麻耶

そう書かれた名札が、女――『牡丹』の化粧ポーチから覗いていた。
/92ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ