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第5章 居所

とりあえずは以前のようにランニングマシーンで体を温めていると、隣に綾瀬が並ぶ。
友香の家に一度寄って、2人で揃ってここに来たのだ。

そこからしばらく、トレーニングマシーンも久々に動かしてみると綾瀬が隣からアドバイスをくれる。
手助けもしてくれる。
堀場や山口が途中で現れては2人の関係を訝しんだ視線を送るものの、なにもなかった。


すっかり汗を流せばむくんだ体も気持ちも、全てが洗い流された。
清々しい気持ちで滴る汗を拭う。

最初から最後まで。
綾瀬には世話になりっぱなしだ。


今日こそ。
ダメになってもいい。
どんな未来が待っていてもいい。

今思っていること。
この気持ちを綾瀬に伝えたい。

これが、私ができる綾瀬への恩返しなのだ。