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Complex
第2章 始動
唇が耳や首筋をゆっくりと這い回る。
綾瀬の手も、友香の胸を撫で始めた。

「これ、邪魔」

そう言ったかと思うと、一瞬でブラジャーを外される。

胸も露わな姿だけれど、真っ暗な部屋は友香に安心感を与える。

「ね、これも脱ごうか」

友香のストッキングを器用に掴むと、楽しむかのように片足ずつ、スルスルと脱がされていく。

気がつけば、キャミソールとブラジャーをたくし上げられ、あとはパンツ一枚。

「綾瀬さん、慣れてるでしょ?」

「何に?」

「こういうこと」

「慣れてないよ。本当に久しぶり。ちょっとドキドキしてるもん」

綾瀬は友香の手を取ると、そのまま自分の胸に導く。

「ね?」

弾力のある鍛えられた胸板の奥で、心臓がドクドクと波打つリズムが伝わる。

「おしゃべりは、おしまい」

綾瀬はそう言うなり、友香の胸に吸い付いた。

「やっ、待って…」

突然激しくなった愛撫に、友香は身を震わす。
舌で突起を転がされ、反対の胸は乳首を指で摘まれながら優しく揉まれる。

予想していなかった刺激に、つい声が漏れる。

それを確かめると、綾瀬はさらにいやらしく舌を動かす。

「綾瀬、さんっ。それ…」

「ん?気持ちいいの?」

顔を背けながら頷いたけれど、綾瀬には見えていない。

「ね、言って。気持ちいいの?」

「ふっ、んん。気持ち、いい」

「よかった」

彼は執拗なまでに胸だけを責め続ける。
甘い吐息とともに、友香の下半身は我慢ができなくなったのか、綾瀬の舌の動きに合わせるようにくねり出す。

「そんなに押し付けて。催促してるの?」

「だって、勝手に動いちゃう」

「はは、かわいいね」

友香の言葉に綾瀬も我慢ができなくなった。

ゆっくりとその舌を、おろしていった。
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