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Complex
第1章 回顧
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帰宅して部屋着に着替えると、真っ先に冷蔵庫から缶ビールを取り出す。
空腹の胃が突然の刺激に驚き、熱を持つこの瞬間が好きだ。
ビールを飲みながら簡単なつまみを作ると、リビングに移動する。
毎日の習慣。
なんとはなしにテレビをつけ、床にあぐらをかいて座る。
他人が見たらただの親父だ。
テレビではスタイルのいい女性アナウンサーが淀みなくニュースを伝えている。
キャリアウーマン。
ふと、友香は自分を省みた。
入社当時は訳も分からず、先輩の言われるままに毎日を過ごしていた。
あの頃の自分は、仕事は結婚するまでのつなぎ。
だから事務所から一歩外に出れば、化粧もちゃんとした。
爪や手も仕事に支障が出ないように注意をしながらもケアしていた。
休日に街を歩けば声をかけてくれる人もいたし、それが当たり前だった。
彼氏だって選ぶ立場。
選ばれる側ではなく、数ある人の中から選べば良かった。
だから気に入らないことがあると、すぐに別れた。
恋愛感情なんて、きっと誰にもなかった。
飛び抜けてかわいいわけでも美人なわけでもない。
ただ小柄な身長の割にスタイルは良かった。
自慢じゃないけど胸はかなり大きいほうだと思う。
いまだに実年齢を当てられないくらいの童顔。
そういうのが好きな男がたまたま集まっただけだ。
それを、当時の友香は勘違いしていた。
その結果が、今のこれだ。
若さも、くびれも失った体は、誰にも求められない。
空腹の胃が突然の刺激に驚き、熱を持つこの瞬間が好きだ。
ビールを飲みながら簡単なつまみを作ると、リビングに移動する。
毎日の習慣。
なんとはなしにテレビをつけ、床にあぐらをかいて座る。
他人が見たらただの親父だ。
テレビではスタイルのいい女性アナウンサーが淀みなくニュースを伝えている。
キャリアウーマン。
ふと、友香は自分を省みた。
入社当時は訳も分からず、先輩の言われるままに毎日を過ごしていた。
あの頃の自分は、仕事は結婚するまでのつなぎ。
だから事務所から一歩外に出れば、化粧もちゃんとした。
爪や手も仕事に支障が出ないように注意をしながらもケアしていた。
休日に街を歩けば声をかけてくれる人もいたし、それが当たり前だった。
彼氏だって選ぶ立場。
選ばれる側ではなく、数ある人の中から選べば良かった。
だから気に入らないことがあると、すぐに別れた。
恋愛感情なんて、きっと誰にもなかった。
飛び抜けてかわいいわけでも美人なわけでもない。
ただ小柄な身長の割にスタイルは良かった。
自慢じゃないけど胸はかなり大きいほうだと思う。
いまだに実年齢を当てられないくらいの童顔。
そういうのが好きな男がたまたま集まっただけだ。
それを、当時の友香は勘違いしていた。
その結果が、今のこれだ。
若さも、くびれも失った体は、誰にも求められない。
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