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純の恋人
第5章 三人の正体
 






 今日は、退院の日。姉が来ると話していた時間より早く、病室に革靴の足音が響く。病衣から、パンク系の私服に着替えたイドさんと話をしていたから、私は正直焦った。見た目を少しばかり取り繕っても、人を見下した冷たい目は隠せない。この人とイドさんが、顔を合わせて問題にならないはずがない。入院してから、これで顔を合わせるのは二度目。私の父は、現れるなり高圧的に話し始めた。

「退院するそうだな、純」

「お父さん……」

 父はすぐイドさんに気付くけど、軽く会釈をしただけで、何も言わない。ピンクの頭に、いかにも若者といった服装、嫌いそうだと思ったんだけれど。イドさんが気まずそうな顔をしながらも会釈を返すと、何事もなかったかのように話し始めた。

「今は私にとって、最も大事な時期だ。当選し、仕事が落ち着くまでは、あのマンションで暮らす事を許可する。当面の生活費も、入院費も負担してやる。だが落ち着いたら、実家に戻るように」

「私……ちゃんと働きます。お父さんにお金の心配なんて掛けたくありません、自分で自分の生活は工面します」
 
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