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恋のたまご、割るのはダレ?
第2章 ブラックヒストリーというやつ
勇子は「マスダジムに入社しないなら親子の縁を切る」とまで言い、貴子に至っては
『就職を止めるのなら、うちのお嫁さんに永久就職よ!』
と迫ってきた。二人とも決して冗談では無く、本気というのが恐ろしい。
ゆうみが就職をすると首を縦に振らないのであれば、薬で意識混濁状態にして婚姻届に判を押させる位の事をしそうな勢いだった。
貴子は"親切で優しいお隣のおばさん"
だったが、思い込みが人一倍激しくもあった。
良かれと思った事は強引だろうがなんだろうが必ずやり通す。
父親達は、妻の言いなりなので助け船など出してはくれず……
そういうわけで、ゆうみはマスダジムに就職するしかなかった。