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再愛
第6章 再愛
開かれたパソコンから、最初に目にした文字は、再愛というタイトルと、上野 ミモザという、蛍のペンネームに当たる文字だった。


それを見ただけで、蛍らしいなって思った。


蛍、
今日は久しぶりに上野の方に行ってきたよ。
君とデートした店で、いつも通りの飲み物も注文したんだ。


そんなに好きか?
ミモザ。

頭の中の蛍に問い掛け、再愛を読み進めてゆく。








再愛



愛を再び振り返る。

運命の赤い糸に結ばれた、小指と小指を結ぶ、赤い糸伝説。

そんな伝説を純粋に信じていた、少女時代。

見えない糸を手繰り寄せ、運命の人との情熱的な恋を夢見た。

現在は、たった一人の赤い糸を手繰り寄せるにも、何本もの赤い糸が存在し、見えない事をいいことに、細いものから太いものまでが混ざり合い、この複雑な世の中に、いろんな出会いまでも用意し、辿る、私は迷うばかり…


私は神に試されてしまったのだろうか?
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