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僕である理由
第6章 激しく…そして欲望のままに
薄れゆく意識のなか

僕は

不思議な夢を見ていた

僕が5歳くらいだろうか

母が僕の手を

痛いくらい引っ張って歩いた

「痛いよ。ねぇ離して」

涙ながらに
何度も何度も母に懇願した

振り向きもせずに
どんどん歩く

そして…手が離れた

母の姿は見えなくなっていく

「お母さん~待って」

1度も僕を見てくれなかった
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