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永遠に続く恋を……
第10章 眠りにつくまで
「今日はありがとう」

「………少しは気分は晴れました?」

「どうかな……でも思い切り泣いて、海を見てたら……ちょっと吹っ切れた気がする」


帰りの車の中。


今日ひとりだったら……こんな風には思えなかっただろうな。

結城くんの横顔を見る。


「結城くんにも嘘つかせちゃってゴメンね」

「……気がついてたんですね」

彼は苦笑いした。



結城くんが私の為についた嘘 ──。


昨日、高遠さんの奥さんに食事に誘われた時、お店を予約してるからって断ってくれた。


その時はそんな結城くんの配慮に、すぐにお礼を言うことが出来なくて。


結城くんの胸で泣いちゃうし、今日だって1日一緒にいたし……。


………なんか、見られたくないとこばっかり見られてる。



私の視線に気がついた彼が、

「どうしたんですか?」

とチラっと視線を投げてきた。

「………別に」

「いいですよ?」

「………なにが?」

「今日も一緒に寝ても」

「遠慮します」

私がキッパリ言うと、結城くんはくすくすと笑った。



結城くんと別れて、自分の部屋に入る。

高遠さんと一緒に過ごした数々の夜に襲われそうになって、私は打ち消すように頭を振った。

やっぱり結城くんに一緒にいてもらえばよかったかな……なんて、一瞬思ってしまった自分に、なに考えてんの?と、心の中でツッコんだりした。


シャワーを浴びて、ベッドに横になる。


眠りにつくまで、今日見た海を思い出していた ──。
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