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永遠に続く恋を……
第14章 あやふやな心
「あの……これよかったら使って下さい」

目の前に差し出されたハンカチ。


屈んで、私と同じ目線になった彼女は「大丈夫ですか?」と小さな声で言った。


結城くんが帰ってしまい、1人残された私。

はらはらと涙が零れて……。

こんな所で泣くなんて……。



私は「ごめんなさい。大丈夫です」とその子に言って、バッグからハンカチを取り出した。


気持ちを落ち着かせようと、深く息をする ──。



顔を上げると、女の子の隣にオーナーの瀬戸さんが立っていて、

「よかったらこっちで飲みませんか?」

と言った。


カウンターに移動すると、瀬戸さんはホットモヒートを作ってくれた。

「落ち着いた?」

しばらくして、そう声をかけられて、私は「はい」と答えた。


「俺はこの店のオーナーの瀬戸 直輝。あっちは妹の美月。よろしくね」


瀬戸さんから手を差し出されて、

「……藤枝 美羽です」

とカウンター越しに軽く握手をする。
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