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愛しては、ならない
第50章 それぞれの決別②


真歩は、清崎の腕をまだ離さずに疑り深い目を向ける。



「本当に本当でしょうね――?これで三面記事にあんたの名前が載ってたら、許さないからねっ」

「もうっ……しつこい――っ」

「ねえ、晴香、歩いて帰るの危ないじゃん。車で送って……」



当然のように真歩の車のキーを持って運転席にまた座ろうとする森本に、真歩は怒鳴る。



「ちょ――!少年、無免許――!!」

「今頃気付いたんですか」


森本は呆れ顔を真歩に向けるが、真歩は立ち上がり彼からキーを奪い取った。



「私が送るわよっ!」

「震えてたじゃないですか。もう大丈夫なんですか?」

「も……もう平気よ――っだ!」



真歩は二人を追い立てる様に後部席に乗せて、運転席に乗り込んだ。



「そうだ……少年に少女、ちょっといい所に連れてってあげる」

「?」



首を傾げる二人を乗せ、真歩はある場所へと車を走らせた。







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