この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
愛しては、ならない
第8章 遊園地での賭け③




「――私は、あなたに、家族になって欲しいし、なれると思うわ」



高鳴る鼓動を感じながら、私は平静を装って言った。



「その事ですが……
今日は、菊野さんにお話をしようと思っていました」


剛はその目を瞬きさせて、ゆっくりと話す。


「はい……」



私は、思わず背筋を伸ばした。



剛は、何が可笑しいのか、クスリと笑うが、直ぐに真剣な顔になる。


「園長先生から、僕の過去を聞きましたか?」



私は、息を呑んで、剛の目を見て頷いた。



剛は、側で水鳥に餌をやる親子にちらり、と視線を向けて、遠い目をした。



「僕は、両親が亡くなったと知った時にも、悲しいと思いませんでした。
一緒に生活していた頃は、僕は両親からは
"ペット"と呼ばれていました……
だから、飼い主の言うことを聞くのは当然だし、いつ捨てられてもそれは飼い主の勝手だ、てね」


「――!」


淡々と語る剛を、私はただ見つめるしか出来なかった。

/1680ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ