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愛しては、ならない
第55章 ウエデイングブーケ



綺麗な彼女に見詰められて誉められて、つい照れてしまい俯いてしまうが、頭を軽く叩かれて笑われる。



「全く……禁断の恋愛を経験しても、あんたって相変わらずねえ」



サラリ、と彼女の口から漏れた言葉があまりにも自然で、ついつい頷きそうになるが、私は狼狽えてどもる。



「き、ききき……んだん」

「ぷっ」



真歩は吹き出して、肩を竦める。



「あんたが四年前、私に話そうとした事、何となくわかってるわよ」

「ま……真歩」

「ああ、なんて顔をしてんのよ。私、あんたを糾弾しようだとか、悟志さんに言いつけようなんて思ってないわよ~
何か思うところがあるなら、こうしてあんたを呼んだりしないって」

「……」



なんと答えて良いのかと絶句する私だったが、真歩の眼差しは優しかった。



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