この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
愛しては、ならない
第22章 滅ぼせない恋情



シャボンの薫りが鼻腔を擽ると同時に、しなかやで力強い腕が私を素早く支え、道の隅へと引っ張った。


剛の、グレーの袖と白のブラウスに包まれた腕が、長い指が、今私の両手を掴んでいる。


彼の手は爪の先まで美しい。


この腕が、手が、指が、私を組み敷いて、肌をまさぐった事を唐突に思い出し、体温が急上昇して、頬が熱くなる。



「……危ないですから、手を繋ぎましょう」


剛は、優美に微笑むと、当たり前の様な仕草で右手で私の左手を握り締め、歩き出す。


「つ……剛さんっ」


高校生になって、母親と手を繋ぎ歩くというのは、おかしいだろうか。

周囲から変な目で見られたりしないだろうか?


私は、彼の手から伝わる温もりにときめきながら、そんな心配をしてしまうが、剛はまるでそんな私の胸中を見透かすかの様に、背を向けたまま言った。



「誰も、俺達の事なんて気にしてませんよ……
何なら、肩を抱いて歩きましょうか?」


「……っ!
そ、そそそそれはダメっ」

「それがダメなら、これはオッケー、という事でいいですね」


彼は、振り返り微笑を見せた。


/1680ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ