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愛しては、ならない
第27章 絡み合う、蔦

「ああっ……剛さ……っ……」


彼女も必死に俺にしがみついて切ない甘い声で啼いた。


壊れてしまうのではないか、と思う程に深く烈しく高速で打ち付け彼女を責める俺は、果てのない快楽に溺れながら、彼女に恋の詞(ことば)を唄わせようとねだる。


「……言って下さい……さっき俺に言った……」


「……言……言えな……」


息も絶え絶えな彼女に、俺は更に腰を打ち付けて乱れさせる。


「ああ――っ……やっ……っ」


シーツを指でくしゃくしゃに掴み、涙を浮かべ俺を見詰める菊野――俺の、ただ一人の恋しい女――

貴女は、何故こんなに愛らしくて、幼くて、それでいて俺を悩ましく惑わせる……

決して俺だけの物にならない人……

だが、俺と身体も心も繋いでしまった……

もう、戻れない。

貴女を知る前の自分には、もう二度と――
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