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第30章 彼しか見えない

「ダメ……っ……あっ……ちゃんと手当てを……」


突起を含まれて舌で転がされ、身体の力が抜けて抵抗出来ない。

剛は、唇で乳房を愛しながら、膝を割り入れて巧みに私の脚を開き、挿れやすい体勢に導く。


「――俺をいかせて下さい……
それが、手当てです」


「な……っ」


私の全身が赤らんだのではないか、と思う程に体温が上昇した時、彼が一気に浸入した。

大きく、はち切れそうに欲にみなぎる獣を受け入れた蕾は直ぐ様彼を迎え入れ、離すまいと締め付ける。

剛も、私も同時に呻いた。


「く……菊野……思い切り行くから……っ覚悟して」


「そ……そんなっ」


「今日俺を……無視した罰です」


「……!」