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愛しては、ならない
第32章 企み②



「――っと!」


今度は、彼に阻止されてしまった。

振り上げた脚を掴み、余裕の笑顔を向ける。


「菊野さん、二度も食らったらヤバイでしょ~

怖いな~ははは」


不自然な体勢でバランスを崩し、崩れそうになる私を彼は抱き上げた。


「やだっ……降ろして――!!」


「立ったままじゃゆっくりと犯せませんからね……

寝室は何処ですか?」


胸が、バクンと大きく鳴った。


彼は私を抱え、リビングのドアに手を掛ける。


寝室に入って、内鍵を掛けられでもしたら、もう逃げられない――!


私は死に物狂いで彼の腕の中で暴れた。




「いや……いやあっ!

離して……!」










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