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第34章 恋の短夜(みじかよ）

舌を、指を動かすその度に、豊潤な蜜を溢れさせる蕾を見て俺はゴクリと喉を鳴らし、今すぐに彼女の中へと身体を沈めたくなるのを堪えた。



――まだだ……菊野を……もっと乱れさせて……絶頂に……



指で秘粒に軽く圧を加えると、彼女は切ない声をあげて仰け反る。

彼女の美しく悩ましい喘ぎが次第に切迫した響きを持って行くのを聞きながら、俺は舌と指の動きを益々速めていった。




「……あっ……ああ!……もう……もう私っ」



菊野が俺の腕に爪を立てながら一際高い声で啼いた次の瞬間、彼女は果てて崩れ落ちた。