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刑事とJK
第13章 怖くなんてない




キス…された



無理矢理…



あんな強引に…




酷いよ…こんなの…




孤独にひとり残されたこの部屋で
足掻き方さえもわからずに

苦しむ





斉藤に会いたい

斉藤に…



でもあたし、このことしゃべれない


しゃべれるわけがない…




ゆうひは膝を抱えて泣いた








♪~♪~♪~



携帯が鳴り、
ゆうひは手に取った



斉藤からだった



『…斉藤///』


どうしよう、ばれないようにしなきゃ…


ゆうひは深呼吸して電話に出た


『…もしもし?』


《よ、なぁ何だよさっきの奴は?》


『えっと…学校の人なんだけど、あたしもよく知らないんだ。
今日初めて話し掛けられて…』



平常心、平常心…



《そうなのか…初めてのくせに
やけに馴れ馴れしい奴だったな、ムカついた》



『ふふっ』


《ぁあ?何笑ってんだよ》



『斉藤もあたしと初めて会ったとき
充分馴れ馴れしかったよ?』



《おい、あんな奴と一緒にすんなって!!》


『だってほんとの事だし…』



―――――――





「おい、なんかあったのか?」


ゆうひの言葉がよく濁ることに
斉藤は気がついた


《別に…何も?》



「そうか…なら、いいけど…」


―――――――



『なんか、心配かけてごめん…』


《安心しろ、お前のことなんか心配なんて
なーんもしちゃいねーよ》



ははははと斉藤の笑い声が聞こえる


『うん…ありがとう』


―――――――


「えっ…、あ…、おう…」


絶対に

うっさいわ!!
とか
ほんとムカつく!!

とか言ってくると思っていたから、
まさか"ありがとう"が返ってくるとは思わなかった



《じゃあね、また明日》



「ん、じゃあな」



プツン―――――――



斉藤の声聞いたら安心した…

ゆうひは携帯を握りしめた





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