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刑事とJK
第32章 いざ出陣







翌日

昨日の雨は上がり、今日は快晴だった



「じゃあね、母さん」


「お邪魔しました、お母さん」



真理子と藤野は、
門まで送りに来てくれた光子に挨拶した



「いいえ、またいつでもいらっしゃい」





光子は優しく微笑んだ



「お前ら、さっさと乗れ」



斉藤は近くまで車を回して、
窓を開けて言った




「もー、せかさないでよねー」

「斉藤、お前には名残ってもんがないのか?」




「るっせぇ、
そんなにここにいたけりゃいとけ。オレは帰る」




「ほんとせっかちねっ」


「なっ」



「うぜぇ、黙れ」




二人は車に乗り込んだ


斉藤が窓を閉めようとしたとき、
光子の後ろから千花が出てきた





「正貴さん!!」



「?」



「わたくし、自分で生きます…!!
誰にも、何にも縛られない人生、生きてみせますから…!!」





斉藤は笑って片手を上げた



「知ってらー」



そして窓を閉め、車を走らせた





光子と千花は、見えなくなるまで見送った








「正貴さん…ありがとう」





「何か言いましたか?」




「いいえ光子さん、なんでもございませんよ」




その時光子が見た千花は、
今まで見た中で一番晴れた笑顔だった







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