この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
セルフヌード
第8章 *最終章*セルフヌード



 途中、美優は自分のバッグから、なつみにスマートフォンを抜かせた。


 良を拒み続けた身体。良人の撮ったポートレートで、囚人同然にすすけていた美優の容姿。


 今すぐ確かめたかった。



「──……。はい」


 唯一自由に動かせる首を伸ばして、美優はなつみがカメラアプリで撮ったばかりの写真を覗く。


「っ…………」

「どうしたの?あ、私まだ本調子じゃない?」

「違うのっ……」



 橙と薄めたグレーのグラデーション。どこからかたなびく群青と、そして荊にとりこめられた白いもの。


 いつだったか赤い糸になつみと繋がれて撮られた時の、愛念と希望に潤う花嫁の姿がそこにはあった。





 茶けた花びらが美優を染めた。


 まるで『記憶』の二ページ目だ。無数の花びらの死骸にまみれて、なつみが美優に戯れながら、新たなカットをカメラに収める。
/269ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ