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月下の契り~想夫恋を聞かせて~
第9章 小平太という男
「また、騙したの?」
 ムッと頬を膨らませると、帝が耳朶に唇を近づけた。
「そなたの意に添わぬことはしないと誓ったであろうに。まだ朕を信じられぬのか?」
 濡れた熱い吐息とともに甘い声を注ぎ込まれる。
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