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私は犬
第16章 人並みになりたい*
くちゅ…くちゅ……と湿った音が、ドキンドキンと血脈の音が、耳の奥から聞こえる。口の中がこんなに気持ちいいだなんて、知らなかった…。

入り込んだ舌が私の舌を捕まえて、ふるふると上下に左右に揺さぶりながら、上顎をチロチロと這いまわる。

「あっあ…ああっッ…。」脚が……身体を支えきれなくなると…。脇の下に腕が差し込まれ、出窓の上に腰を掛けさせられた。

覗きこむような視線と目があう

「………。自分で脱いで…。」

と、掠れたような声の魔法にかけられた私の指が、上着のボタンを外し始めるのを、音羽さんはじっと見ていた。

すっかり外れてキャミソール姿になると、スカートが腰までたくしあげられ、ずるずると下着ごとストッキングが脱がされてゆく。

「…そこに……脚乗せて。」

言われるがままに出窓の上に足を乗せると、グイっと股を割られ、その衝動で身体が後ろへ傾ぐ。硝子に張り付いた背中が冷たい…。

「ここ、…持ってろ…。…離すなよ。」

脚を開いたまま、膝裏を持つ。これ、カエルみたい……。指が、膣口をさわさわと数回なぞってから《ずいっ》と侵入してきて。ゆっくりと中を探るように、膣壁を撫でるようにさ迷うと

「マンコ締めて…。」

と声がした。そんなのやり方わからないわよ……。
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