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私は犬
第19章 任務遂行致します
結局、音羽さんが戻ったのは木曜日の午後で。空港から会社に直接来たのか、何だかとても疲れた顔をしているけれども、私には関係無い。

「急に申し訳なかった。おかげで助かった。ありがとう。」

と音羽さんに言われて、鮎川さんのご機嫌がとても良くなっている。それはもう、こうして見ていても、びっくりする位に表情が違う。

さっきまでの鮎川さんは、なんかこう、刺々しくて。いつかの渡辺さんみたいに『接続詞が〜読点が〜』とか『言葉が丁寧すぎる』とか、私の日本語能力にケチをつけ。

机のパソコンで漢字を検索していると『業務中にネットしない』と目敏く見付けて指摘してきたり。ならばスマホで…。と思って取り出すと『何を考えているのっ!』と怒り出したり。

『漢字を検索しようと』と理由を述べたら、『注意されている時は言い訳しないのっ!常識でしょっ!』と怒られ。仕方なく中田さんに相談すると、沢山の辞書を用意してくれた。漢和、とか国語、と書いてある辞書を。広辞苑と、どう違うの?

なんだか、執務室での朝の日課の1つ、漢字の書き取りの時間が増えそうな気がした…。

鮎川さんに叱られる私を見た池ノ内さんは、笹木さんと目配せし合ってニヤニヤしていたし。

音羽さんは、居れば居たで邪魔だけれども。居てくれた方がいいのかも。鮎川さんや、みんなが優しくなるから。そう考えると、音羽さんは凄いかも。人を優しくしてしまうのだから。

案の定、音羽さんは職場にお菓子を買ってきていて、鮎川さんに

「これ、みんなに頼む」と預けているし。受け取った鮎川さんは、頬を少し赤くして。なあにこれは?

もっと信じられないのが、音羽さんの留守だった間と帰ってきた今とでは、お化粧やお洋服が全然違う事。これにはもう、びっくりしたわ。
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