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私は犬
第28章 アメリアの夢
「言われてみればそうね。格好良くなったみたい。」

「ノンノン!格好良くじゃなくて、美しくなったと言って頂戴!」

「う、美しくなった…わね…。」

これで納得してもらわないと困る。ノンノンって…。昔見たビデオに、そんな感じの名前の妖精が居たっけ。ムーミン谷という所に住んでて、冬になると冬眠するカバ。

あれ、続編見た時にフローレンに名前が変わってたけど、何でだろう。まさか、先代のカバの女の子は亡くなったとか?アニメなのに、酷いっ…。

と云うか。有史さんの腹筋ってあんなに硬かったんだ…。はぁ〜思い出しちゃう。

「お待たせ。早く支度しちゃいましょ。」

剛ちゃんの今日のお靴は…。なにこれ、牛の足?爪先に蹄がついてて、牛柄のミュール?オマケにヒール部分はリアルなピストルって…。どうしちゃったのよ…。

「剛ちゃんって、何でいつも個性的なお靴はいているの?」

「世界中で、ただ1人のわたしになる為よ。」

なにその、有名な掃除機のキャッチコピーみたいな台詞…。

「とびきり素敵な靴で武装して、気合い入れてんのよ。この位しなきゃ気合い入んないわ。」

「へー。剛ちゃんでも武装するんだ…。そういうの必要無いと思ってた。」

「わたしだって、中身はか弱いのよっ!失礼ねっ!」
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