この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
私は犬
第8章 お仕事です③
お弁当と呼ぶには少し恥ずかしい、自作のおにぎりを持って屋上に向かうと、既におば様はいらしていた。

「真子ちゃん!」と声をかけられて小走りに歩み寄ると、お付きの方が椅子を引いて下さる。


テーブルには喜兆さんのお弁当が待っていて、お握りを持ってきた事を、少し恥ずかしく思いながら、やめておけば良かったと後悔した。

「孝徳も誘ったから、そろそろ来ると思うの。でも先に頂いてましょう。待っていたら明日になるかもしれないもの。」

と言われて、その通りかもしれないと思った。孝徳さんはとても多忙な方だから。

「ここは藤が綺麗に咲くのよ。早く見たいわ。見頃になったら、またお昼をここで頂きましょうね。」

そう言われて上を見ると、藤がとても小さな蕾をたたえて、フワフワと漂うようにぶら下がっている。

「牡丹も綺麗なの。康徳さんがね、植えて下さったのよ。」

と嬉しそうに仰るから、このお庭はもしかしたら、おじ様からおば様へのプレゼントなのかもしれないわ。会社は同じ系列だもの。

「素敵な旦那さまで、おば様が羨ましいわ。」と口にすると、おば様は嬉しそうに微笑まれた。見ている私まで幸せな気持ちになるような、そんなお顔で。
/637ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ