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私は犬
第32章 我慢の限界*
以来、毎年僅かな寄付を続けている。

スイス人はボランティア意識が高い。統計によると国民の40%がテレーザさんのように何らかの活動に従事している。

『遠く離れた異国だからお手伝いは無理だけど、お金でこの国の未来に少しでもお役に立てるのなら、お支払いする価値はあるわ。美味しいワインが無くなったら困るもの。』

おば様はそう言っていたけれど、子供の環境を守る事は、国の未来を守る事だから、その通りかもしれない。

この国では、出産と葬儀は国が全て面倒を見てくれる。老人医療の還付金も高めだ。でも、それを支える若者の保険料はとても高い。おまけに健康保険は国ではなくて民間会社へ加入する仕組みだ。

年々増える外国人労働者が、財政を逼迫させているとも聞く。テレーザさんの所属する団体の活動内容も、対象が従来のスイス籍を持つ子供達から、外国人労働者の子供達へと変わりつつあるそうだ。

4つの公用語を持ち、伊、仏、独、の文化がごった煮になったこの国では、誰もが少しずつ異文化人。外国人労働者を規制する動きはあるけれど。外国人だから出て行けと強く言う事は難しいかもしれない。

大量の食器を洗いながら、社会って難しい…。ってそう思った。
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