パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第2章 遅刻の代償

だが、今、私の手の中の画面が映し出しているのは、彼の名前。


今日も、会いたくなっちゃったのかな。


そんな事を思い浮かべ、私はスマホに指を滑らせ、
ちょっと笑いながら電話に出た。


「冠くん？」


しかし、それに応じた彼の声は少し不安げだ。


「ナッちゃん、今、どこ？」

「ん？　これから帰るところ。冠くんは？」


しかしそう尋ねた電話の向こうで、彼が小さく息を呑む。


「ナッちゃん、もしかして今日の事、忘れてる？」

「えっ……？」