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tsu-mu-gi-uta【紡ぎ詩】
第64章 余命幾ばくもない妹を思う兄の心をが託した悲願花~あとがき
 もう一年以上も前のことです。
 民のために大般若経を背負って歩いたという僧侶の発心も、また、病気にかかった妹のために長襦袢を着て祭に参加したという兄の妹を想う心も、どちらもが私の心に強く訴えかけてきました。
 自分で言うのも何ですが、ネタとしては面白いし、眼のつけどころは悪くないとは思うのですが、正直言って、その折角の良い題材が作中で生かし切れていないというか、まだまだ、上手く使えていないです。今の私の力ですね。
 誰かが誰かのために無私の心で何かをするということが、私の心を強く打ちました。そういう人々の姿を作品を通して生き生きと描いてみたいと頑張ったのですが、今のところは、こんなもののようで、力不足でお恥ずかしい限りです。
 小説は関係なしとしても、祭そのものも、また、その由来もとても興味深い話です。是非、参考記事を読んでみてください。
 それでは、来月は現代物を書いて、その後、続けて時代物を書いて春には、この思い入れある物語も幕を閉じる予定です。まだまだ山場が幾つも残っています。力を矯めて可愛い小紅ちゃんと格好良い栄佐さんがどのような結末を迎えるのか、じっくりと描いてみたいと想っています。
 どうぞ今年もよろしくお願いいたします。
             東 めぐみ拝

二〇一四年一月八日
 
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