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tsu-mu-gi-uta【紡ぎ詩】
第99章 愛と憎しみの夫婦・歴史の中で咲いた恋~鳥羽院と藤原璋子~
皆様、こんにちは。

 今日は大河ドラマ 平清盛を見て、また私が感じたことなどを少し。

 今、四巻の第一話を見たところです。

 今回、取り上げたいのは鳥羽天皇とその中宮藤原璋子、璋子は、たまこ、とも

 しょうし、とも読みます。

 璋子は幼いときから、鳥羽天皇の祖父である白河天皇に可愛がられて

 育ちました。愛らしい美少女であった璋子を白河天皇は片時も離さないほど

 可愛がったといいます。

 そして、当然のように、白河天皇の息子、鳥羽天皇の后となりました。

 ところが、この璋子の育ての親ともいえる白河天皇と璋子の間には

 世にもおぞましい噂があったのです。

 それは、白河天皇と璋子がただの父と娘のような関係ではなく、

 男女の仲であるという噂でした。

 その噂は璋子の夫鳥羽天皇の耳にも入ることとなり、

 鳥羽天皇は次第に璋子を疎んじ、遠ざけるようになりました。

 まあ、奥さんが自分の祖父と通じているなんて聞いたら、

 それは仕方のないことかもしれませんね。

 やがて、鳥羽天皇と璋子の間には皇子が生まれるのですが、その皇子もまた

 後鳥羽天皇ではなく白河天皇の子だという忌まわしい噂でした。

 なので、鳥羽天皇は我が子でありながら、その崇徳天皇をも璋子同様、

 遠ざけてしまいます。

 自分の子ではなく、祖父の子だという意味で、崇徳天皇を〝叔父子〟と

 呼んだ鳥羽天皇の行動に、その気持ちがよく表れています。

 そんなわけで、肝心の白河院が亡くなってからも、鳥羽天皇と璋子の夫婦仲は

 冷え切っていました。

 鳥羽天皇は璋子に当てつけるように、次々と美姫を召し出し、寵愛しました。

 しかし―。

 一説には、鳥羽天皇は璋子をとても愛していたのだといいます。

 あまりにも深い愛ゆえに、璋子が白河院に愛されたという噂に悩み傷つき、

 嫉妬して璋子を憎むようになったといいます。


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