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tsu-mu-gi-uta【紡ぎ詩】
第150章 椿ノ恋奇譚~深紅の花嫁と月の泪(なみだ)
降りしきる雪は緑の葉を飾り
椿は真白な綿帽子を被った花嫁御料になる
ふうわり ふわり
白い花びらが舞い降りる度
深紅の花嫁は白い衣装を纏ってゆく
落ちた一枚の椿の花片を拾い上げ
唇にくわえたら
良い香りとかすかに血の味がした
こんなにもあでやかに咲き誇り幸せそうに咲いているのに
椿の花は何故 血の涙を流すのだろう
―花嫁御料よ、あなたは何故泣く?
言葉にならぬ言葉で問いかければ
深紅の花嫁は泣く泣く応えた
―今宵は雪の降る晩ゆえ、月読様にお会いできませぬ。幾ら彼の君がために美しう花嫁として装うとも、背の君様がおられぬでは無用の長物。はるかな昔にも、哀しい恋をした椿がおりました。椿の恋は今も昔も変わらず報われぬ宿命(さだめ)と決まっておるのでございます。


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