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第30章 かすみ草のように生きて

また、経済的にも同人誌はお金は必要です。非営利の団体ですから、発行した同人誌に

とりあえずの値段はつけますが、その売り上げによって利益を得ようなどとは考えては

いけない。

そうなると、当然ながら、同人は幾ばくかの会費を負担することになります。

　訊ね回った先はどこも以前と比べて、格段に高く、長く続けるには無理があるようにも

思えます。思えば、なくなった同人誌は到底、あれだけの会費でかなり立派な書籍の体裁

をした同人誌が発行できるとき思えず、長らく主宰者の方が持ち出しをされていたのでは

と思います。

　結局、幾つかの同人誌を当たり、見本誌まで送っていただいたりもしましたが、その時

入会を決断できるほどの場所には出会えませんでした。

　そうこうしている間にも、月日は流れてゆきます。いつしか猶予期間だと考えていた

半年が過ぎ、一年が来ようとしていました。

　このままではいけない。。

　焦りばかりが強くなりました。