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陽炎 ー第二夜ー
第2章 勝負師
「何がもう終わりなの?」

「見えなくたって、痘痕だらけの身体なんて触りたくないだろ?」

「目あきの道理は俺には通じないよ?
俺には痘痕も見えないし、肌なんてヒトそれぞれだ。
ちょっとカサカサしてるくらい、大したことじゃない。…旦那の話、聞かせて?どのくらい一緒にいたの?」

「十九の時、火消しの男に見初められて、所帯を持った…子は出来なかったけど、一年くらい。
幸せだった。でも、二十歳のとき、痘瘡が流行って、あたしも病み付いて…
熱が引けたら、顔も身体も痘痕だらけで。
亭主はそっからあたしに指一本触れなくなった。
半年もしないうちに、他所に女こさえて出てったよ…」

「るいさん、あんたはよく気も付くし、優しい、いい女だ。
俺は七日しか一緒にいないけど、そう思うよ。
病の前と後とで、あんたの中身のどこが変わったんだろう?
俺は変わってないんじゃないかと思う。
そしたらあんたの旦那は、一年も一緒に居て、あんたのどこを見てたんだろうね?
上っ面しか見てなかったんじゃないか?
だとしたら、そんな男離れて良かったよ。
そう思わない?」

るいさんは何も応えない。

俺は、そっとるいさんに近づいて、肩を抱いた。

「俺に身を任せて、痘痕に驚いて拒まれるのが怖かったの?」

るいさんがコクリと頷くのがわかった。


「じゃあ、俺のこと嫌いで拒んでるんじゃないんだね。」

ぎゅっと抱き締めて、そのまま組み敷いた。

「えっ⁉︎」

るいさんが慌てて逃げようとするけど、俺は逃さなかった。

痘痕を恥じらうるいさんが、いじらしくて、
たまらなく可愛い。

もう、我慢なんか出来なかった。



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