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この出会いは…
第1章 最悪な出会いと最低な再会
祐side↓

初めて会った居酒屋で合流した時から、なんとなく気になっていた。
女同士三人で盛り上がっていた時とは明らかにテンションが違っていて、口数が少なかったからだ。
いきなり合流したわけだし、楽しくないのかなと初めは思ったが、違うようだった。

広報に配属されるのも納得な、キレイというよりは可愛い顔立ちのその子は、おそらく男が苦手なのだろう。
俺や他の二人と目は合わせないが、探るようにみられているのが分かった。

次に社食で会ったときもそうだ。
いきなりの再会に固まっていた。
美怜ちゃんの言葉に頷いて、話を合わせているだけだった。

だから、仕事帰りに駅の改札で偶然彼女を見つけた時は声を掛けようか迷った。
しかし、疲れた顔をした彼女をなせが放っておけなくて、気がついたら声を掛けていた。
ほら、固まった。

「広報は今、忙しいんだ?」

出来るだけ優しく話し掛けたつもり。
しかし、目の前彼女は明らかにテンパッていた。
いきなりたくさん話し出したかと思えば、黙り込む。
次に出た言葉は『すみません』だ。

「なんで謝るの。」

笑って話し掛けるけど、彼女がテンパッているのは変わらない。
新提携の案件って確か…
広報の業務が忙しくなったのは俺たち営業のせいかもと伝えると、やっと顔を合わせてくれた。

「あの、私…、皆さんの努力の結果をしっかり社内の人に分かってもらえるように、私も頑張りますね。」

少し考え込んだ後、遠慮がちに、でもしっかりとそう言った彼女に驚いた。
あぁ、外見だけで広報に配属されたわけではない。
彼女には広報部がピッタリだ。
彼女の言葉になんだか嬉しくなり、よろしくねと返していた。
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