パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第7章 はじめての共同作業

　
「虎之助、お前はどうだ？」

　秀長は市松を制し、虎之助へ声を掛ける。眉をひそめた虎之助が高虎と大海の顔を見比べると、大海は緊張した面持ちでも美しく、高虎は武士らしく堂々としていた。

「俺は……何か言える立場じゃありません。高虎さんみたいな凄い人なら、大海を悪くは扱わないでしょうし……全ての采配は、秀長様に任せます」

「結果、彼女と二度と会えなくなっても構わないと？」

　虎之助は唇を噛み、押し黙る。黙っていられなかったのは市松で、虎之助の肩を押さえて揺さぶった。

「なんでそんなに弱気なんだよ！　秀吉様は俺達にあいつをくれたんだ、手放す理由なんかないだろ！」

「けど、相手は高虎さんだぞ！　まだ力のない俺より、高虎さんのところにいた方が、あいつのためになるのは明らかだ。だったら、いっそ……」

　すると今度は、行長が虎之助を睨みつける。

「普段武士がどうこう言っているくせに、自分より上の人間には日和見ですか。みっともないったらありゃしない。大体、あなた方すっかり彼女を自分達二人の所有物みたいな言い方してますが、彼女は現状子飼い全員のものですよ？　ああ不愉快ですわ」