この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
戦国ラブドール
第14章 海の向こうに
 
 行長は大海と同じように微笑むと、冗談めいて肩をすくめる。

「今の話は、のぼせた人間の戯言だと思ってください。いざ本当の意味を知る事があれば、恥を掻くかもしれませんから」

「恥だなんて思わないよ。むしろそんな好意的に解釈してくれて、嬉しいんじゃないかな」

「だって、私らしくないでしょう?」

「らしいとからしくないとか、そんな事で考えを決めるのはもったいないだろ。あんたがそう思ったなら、それがあんたらしいって事じゃないか」

 大海の言葉に、行長は一瞬面を食らった顔をする。だがすぐに今まで以上の笑みを浮かべると、大海から球を返してもらい立ち上がった。

「親だって、こんな私は私らしくないと言いますよ? でも……たまにはらしくない私でもいいかもしれませんね」

 元の場所に球を置くと、行長は襖に手を掛ける。

「今日はのぼせて具合が悪いので、大海さんはここで寂しく一人寝してください。虎之助さんのところに戻ってはいけませんよ? 私がのぼせたと知れば、きっと馬鹿にするでしょうから」

 そう言って部屋を立ち去っていくが、行長の足取りは軽い。とても、具合の悪い人間の歩みではなかった。
 
/656ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ