この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
戦国ラブドール
第21章 急転
 
「はい、悪い虫排除終了ー。あ、大海ごめんね、その布回収するから」

 吉継はちゃっかり自分が大海の背中を取ると、レンソを佐吉に渡す。佐吉は放り出された行長へそれを投げると、刺々しい視線を向けた。

「お前に貸しを作ると、いつどこでどんな無茶を言われるか分からんからな。大海、これには決して近付くなよ」

「まー、佐吉さんまでそんな薄情な! 同じ近江の人間同士、仲良くしましょうよ」

 だが佐吉は行長を無視し、立ったまま大海を見下ろす。端から見れば不遜な態度に見えるが、それは単に大海が四方を囲まれ、顔を合わせにくいからに過ぎない。大海には、佐吉の義理堅さがしっかりと伝わっていた。

「吉継が、お前を心配だと言って聞かないからな。心労で吉継まで倒れられたら困る、俺は監視ついでに来たまでだ」

「あんな事言ってるけど、僕の家に飛び込んで喚いてたのは佐吉の方だからね。でも、心配なのは本当。だってほら、せっかくの美人が台無しだよ?」

 吉継の手が、大海の目の下を擦る。もう涙はこぼれていないが、腫れた目はそう簡単に戻らない。しかし添えられた手の温かさは、大海の心に浸透していく。
 
/656ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ