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戦国ラブドール
第25章 赤壁の戦い③
 
 にやついて語る赤月を、半兵衛は鼻で笑う。

「私が早く出る事は、聞いていたでしょう? 優秀な間者が、事細かに報告していたはずです」

「長浜の武士共を撒いてきたんだな。誰かに見つかってないだろうな?」

「仮に彼女がいないと気付いたとして、どうやってここを見つけるのですか? 時間も場所も違うんです、簡単に探り当てられはしません」

 赤月は男達から大海を受け取ると、床に寝かせ顔を覗き込む。そして着物を剥ぎ取り全裸にすると、何も隠し持っていない事を確認した。

「それにしても……もったいないな。せっかくの髪が、この有様か。話にゃ聞いていたが、自分で切るとか正気の沙汰じゃねぇな」

「それが彼女の魅力なのですよ。まだ若いあなたには、分からないかもしれませんがね」

「はっ、馬鹿にすんじゃねぇ。この女が極上なのは、よく分かってるさ。さて……それじゃ、さっそくいただくとするか」

 赤月が大海に覆い被さると、小夜が叫ぶ。

「やめてっ、お姉ちゃんに触らないで!!」

「うるせぇな……おいお前ら、そっちも穴を塞いで、黙らせてやれ」
 
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