この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
禁断の果実に口づけを
第12章 週明けの女達

 「恋、してるんじゃないですかー」
伊織も拍車をかけた。

 「ヤダー!まさか!?」
翠が大袈裟に笑った。

 女達は一斉に小馬鹿にした様な笑い声となる。

 『ナイナイ』という手の仕草、中には手を叩いて笑い、「ありえなーい」と叫ぶ女も。

 「私の勘違いですかね?」

 「川端さんの勘違いよー
誰が相手にすんのよ?
あんなイジケタ女を?
それに、川端さん良く堪えたねー
あのブスの攻撃に」
翠は反論しながらも、伊織に対して同情の言葉も付け加えた。

 認めたくない事実は女達は強く否定する人種かもしれない。
『ひょっとしたら?』と思っても、自分の定めたマウンティングに秋山洋子を浮上する事を阻止する。

 「はい、恋でもしてくれたら、少しは風当たりが弱まるかと期待してたんですけど……
どうやら私の勘違いみたいですね」

 伊織は周りの女達に同調する。

 「川端さんは良く堪えた。偉いよ!
秋山代理が恋に浮かれている様な女だったら、もう少しマトモよ!」
と真奈美が言えば……

 「そうそう。
まぁ、言われてみれば前程怒鳴らなくなったし、大人しくなったけどさ……
それでも、散々人の欠点ばかりを棚に上げて批判して、怒鳴り声上げてストレス解消していた様な女だよ?
猫被って、男の前で可愛いくなれるなら……
かなりの女優よ!」
翠もアンチ秋山洋子のポーズを変えない。

 『女って、同意の得られて、周りを巻き込んで更に賛同されるとめちゃ素直よね…
一人じゃ、何も言えないくせに!』

 伊織は口には出さず、周りの女達を冷ややかな心で見ていた。

 「あら、有り得なくもないわよ?」

 ずっと、女達のやり取りを静かに聞いていた北原晴美が口を挟む。

 北原晴美は、倉橋朋子をこの仕事に誘い、仕事上では、朋子や伊織の直の先輩に当たる。
同じグループに所属し、四十代前半でバリバリと仕事を熟し、外交員になって、十年以上のキャリアを持ち、リーダー格でもある。

 伊織、朋子、翠、真奈美は一斉に晴美に耳を傾ける。

 「大学出て、新卒でこの会社に入れば、私達みたいな中途採用の外交員より待遇はいいんだろうけど、女優にでもならなきゃ潰れたでしょうね。
案外、影では女を楽しんでるかもね?
でも、この仕事で女を売ったら終わりだけどねー」
と意味深な笑いをする晴美。
/506ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ