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禁断の果実に口づけを
第7章 理性と欲望の狭間
次の瞬間、【バシッ】と勢い良く音が鳴り、洋子の左頬に痛みが走り、その場に倒れた。
「な、な、何すんのよ!!」
「お前、やっぱ可愛くねーや!!
多分、タイヤパンクさせられても同情なんてされねーだろうな!
自分は気持良く抱かれくてここに来てんのに、気持良くしてやる人間には労いもない。
むしろ、自分の欲求ばっかり晴らそうとする。
抱かれるポーズも取れない女に興味なんてねぇーんだよ!!」
「何よ、みんな、私をバカにして!!
バカにして!!
ふざけないでよ……ふざけないでよ……」
そのまま、泣き崩れた洋子。
その洋子の髪を引っ張り、顔をあげさせる伸介。
「ふざけてねーよ!
大真面目だよ!
そんなに不満なら、さっさと帰れ!」
涙に濡れた目に映る伸介。
「………お願い……私を拒絶しないで…………」
堪らなく、悲しくなり、見捨てられそうな現実にしがみついた。
「それが、お前の本音なんだろ?
お前はブスだ!
性格も顔もブスだし、醜い!
だけど、それは何とでもなんだよ!
ーーお前次第でな!!」

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