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* 花音’s short story *
第3章 ◆ episode2 ** 原田 唯 × 鈴木 圭吾 編
慌てて玄関へ行くと、圭吾さんが座り込んでいた。



「圭吾さん!大丈夫ですか?」

何とか立たせて、リビングのソファに座らせる。


「今、水持ってきますから」

そう言って、彼の側を離れようとした瞬間 ──。



「わっ!」

ぐいっと手を引かれて、私はソファに座らされた。



「だめ。ここにいて ──」



圭吾さんの手が私の腰に回り、まるで子供みたいに抱きついて、膝に頭を乗せた。

そのまま、私の膝枕で寝てしまい、しばらくすると寝息が聞こえてきた。


そっと圭吾さんの眼鏡を外す。

酔ってるとはいえ、こんな圭吾さんを見るのは初めてで……。


いつも大人な彼が、子供みたいに私に甘えてくれて……そんな顔を見せるのはきっと私だけで……。



どうしよう……嬉しくて胸がキュンキュンしちゃう。



気持ちよさそうに寝息を立てる圭吾さんの髪をそっと撫でる。



私はとても幸せな気持ちでしばらく彼の寝顔を見つめていた ──。
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