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歪んだ三重奏 ~ドS兄弟に翻弄されル~
第10章 奴隷宣告

ミレイは軽々しく土下座をするのが好きではない。

テレビ等で芸人が笑いをとるためにしているのを見るたびに、いつも気分を害している。

でも…誠意を表すためには
確かにわかりやすい方法なのだ。


ベンチに背を預けて脚を組んでいる男の前で、彼女はゆっくり膝を付いて座った。



「土下座でもするのか」


「……っ」


「そんな事されても、…面白くもなんともないんだけど」


「でも他に方法が…!」


「なら…そうだな。あんた、俺の奴隷になりなよ」


「‥奴隷ッ?」



地面に膝を付いた低い位置から、彼女は男を見上げる。


男は笑っていた──。

だけどその瞳だけは…感情というものをいっさい削ぎ落としたような、冷ややかな色のままだった。



「これからは俺の言う事に全て従え…。面倒な事はあんたに任せればいいし……ああ、なかなか便利かもなぁ奴隷ってのは…」

「…それ…いつまで…?」

「俺が、飽きるまで」

「──…!!」


彼女に拒否権など無いことを
その口調が語っている。



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